ブックエンド2012年12月24日

あるお客様からこんなご相談を受けた。

「これから家を建てるんですけど、リビングに本棚を置きたいんです。でも、あんまり大きな本棚を置くと圧迫感があるかもしれないし・・壁は珪藻土を塗るんですけど、それを隠してしまうのももったいないし・・でも、子供の本や、主人が本好きなものですから主人の本も置きたいし、小さな本棚では収納量が少ないと思うし・・」

いろんな家具屋さんを回って本棚を探されているが、これといったものが見つからないようだ。

そのころ、 「本棚の本」 (『旅のお供』)を読んで、本棚のことばかり考えていたワタシは待ってましたとばかりにご相談に乗った。

お客様といろいろなお話をさせていただいて、私がご提案したのは〝本棚〟という家具を置かずに棚板だけを直接 壁に設置する方法。

横幅170センチのマホガニーの無垢板を7枚壁に取り付け、棚板の両端には鉄製のブックエンドを立てる。

棚板が直接壁につくので、珪藻土の塗り壁が隠れる部分は最低限になる。

上下の棚板の間隔を30㎝とすると、横幅170㎝、高さ210㎝の大きさの本棚と同じ収納力がある。

簡単な絵を描いてお見せしたら、それ、いいです!と、ご注文を頂いた。

さあ、そのブックエンドをどうするか。

いつもの鉄工屋に頼んで作るつもりでいたが、問題はその形。

いろいろ

あまりシンプルでも味気ないし、にぎやか過ぎてもウルサイ。

あまりゴツゴツしても本が傷つく。

実際に出来上がるであろうものをイメージしながら、いろいろ描いてみる。

デッサン単体

で、コレにした。

件の鉄工屋さんはバリに住んでいる。

が、出身はジャワ島のイスラム教徒。

8月の出張時、家具のことで頭がいっぱいになっていたワタシは鉄工屋と会う約束をするのを忘れていた。

ま、いつ行っても居るしと、渡バリの2~3日前にドライバーのカデ君に鉄工屋とのアポを取ってくれるよう頼んだ。

すると、私がバリに着く前日、鉄工屋はジャワに帰ってしまうという。

ちょうどラマダン(断食月)の明けたレバランという、イスラム教徒にとってはお正月のような時で、故郷に帰ってしまうようだ。

ワタシは持参したブックエンドのデッサンをドライバーのカデ君に預け、これを鉄工屋に渡してほしいと頼んだ。

いつもなら、私が製作を依頼したものは鉄工屋が2~3日でサンプルを作り、出来上がった現物をワタシが見て、ここをこう直してほしいといった修正を経てから商品となる。

今回はそのサンプル確認作業を省いて商品が出来上がってしまう。

一抹の不安もあったが・・・

12月の初めに、家具とともにそのブックエンドが金沢港に到着した。

出来上がりは・・・

ほんなし

ワタシのイメージしていたものとピタリ!

無口で、愛想のない鉄工屋だけど、アイツ 使えるなぁ。

ほんあり

ブックエンド、左右一対(2個セット)で3000円 (税込)です。

 


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