人生初腰痛2012年12月16日

大学時代、空手部のひとつ上にウエダ先輩がいらっしゃった。

身の軽い、明るい酒乱の先輩だった。

合宿の納会では旅館の鴨居に「ウキャー!」と言って逆上がりをし、ニコニコしながら、酔いつぶれて寝ている某先輩(ウエダ先輩よりも上の先輩です)の顔を踏んづけた。

なぜ踏んだ、と訊かれウエダ先輩は

「そこに顔があったから」

と答えた。

 

 

そのウエダ先輩が稽古の後、道場の床の上に寝転んで妙なポーズを取っていた。

今ではストレッチのひとつの形としてポピュラーになっているが、仰向けで片手を横に倒し、その手と同じ側の片足を膝から曲げ別の手を添えて、上半身とは反対の方向へ倒す。

「ウエダ先輩、それはナンなんですか?」

と尋ねるとウエダ先輩は

「腰痛体操。」

と言った。

 

ウエダ先輩に限らず、他の先輩、後輩、同期も次々と腰を壊した。

空手部の中ではどちらかといえば華奢な体格のワタシだったが、腰のトラブルとは無縁だった。

社会人になり、年齢が長ずるにつれ、世の中には激しい運動の経験が無くとも腰痛持ちが多いことを知った。

以前、TVの情報番組で 「人間は二足歩行を始めた時から腰痛は宿命的なものになった」 と言っていた。

腰痛持ちではなかったワタシは、その番組の内容をその部分しか覚えていない。

 

 

 

8月に注文した家具が12月3日に金沢港に到着、通関を終え今週の月曜に引き取りに行った。

いつもワタシと一緒に作業しているフジタが来年結婚することになり、父上はもう亡くなっているので故郷の宮崎から母上を連れてきて、相手の婚家にあいさつに行く日が、ちょうどその日だった。

なのでその日は知り合いのす~さんに臨時アルバイトを頼んだ。

いつもは約5トンの荷物をトラックで2往復して全量を引き取るのだが、慣れているワタシたちでもハードなスケジュール。家具運搬初体験のす~さんとなので、その日は1往復、半量を運ぶにとどめた。

が・・

 

翌日、腰に違和感があった。

これまでにも数えきれないほど重い荷物を持ち上げ、運んできたし、相当無理なポーズで腰に負担をかけても“腰が痛くなる”という経験をしたことはなかった。

自分でも『鉄の腰』だと思っていた。

筋肉痛かな、と思ったが腕や太ももに出ることはあっても腰は初めてだった。

2日後、筋肉痛ではない痛みをはっきりと感じた。

〝人生初腰痛〟だった。

しかし、風邪でも怪我でも自然治癒力を信じ、ほっといたら治る派のワタシはこの時も、病院に行ったほうがいいわよ、というカミさんの意見を無視しいつも通りの作業をした。

その翌日から1泊2日で群馬へ行った。

貸し切りバスで金沢から約5時間。

ずっと同じ姿勢で座っていると腰が抜けるように痛い。

サービスエリアで休憩して、体を動かすと楽になるのだがまた1時間も座ると脂汗が出てくるほど痛む。

 

群馬から帰ってきて、昨日整形外科へ行った。

レントゲンを撮り、腰に注射を2本打ち、薬をもらった。

「レントゲンを見る限りヘルニアとか、精密検査が必要なものではないですね。たぶん炎症を起こしてるんでしょう。」

という、先生の見立てだった。

「あさって、残りの荷物を引き取りに行かにゃならんのですが、大丈夫ですか?」

「痛みがなければいいですよ。痛みが残ってたらやめてくださいね。」

「先生、酒は・・」

「ん~、あんまりよくないけど、たしなむ程度だったら・・」

ダメだといわれてもたしなむ程度は飲ろうと思っていたワタシは、先生のお墨付きを得て堂々とたしなんだ昨夜でした。

今日現在、症状はかなり軽くなった。

さあ、明日は残り半量の引き取りです。


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