古い置時計2010年01月28日

いまだに、どんなものがお客様に受け入れられて、なにが受け入れられないのかワタシにもよくわからないのがこの古物の世界。

これはお客様の反応がいいだろうと思っていたのに店に並べたら全然ダメだったり、その逆に「これはどーかな~?」と、おそるおそる出したらすこぶる評判の良いものもある。

そのひとつがコレ。

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古い置時計です。

昨年、骨董市で見つけたオンボロ置時計。
動きません・・

でも、ん!と思いついて買ってきました。

中身の歯車やゼンマイのパーツを取り出してセイコー社のクォーツムーブメントと取り替えました。

針もムーブメントに合わせなければならないので新品を調達。

なので、結構原価が高くなります。

それでもって、分解したり、場合によっては内部の鉄製のアングルを切断したり手間もかかる。
針も新品じゃかっこ悪いのでサンドペーパーをかけたり、塗装したり・・(実はそれが楽しいんだけどね)

だから、ちょいと店の利益を乗せると・・う~む・・7千円。。(あんまり儲かってません・・)

 

7千円で買ってくれるかな・・ちょっと高いよな・・と思いながら店に出したらポンポンと売れてしまいました。

 

昨年仕入れたのは2台。

そのうち1台を買ってくれたお客様はワタシが接客したのですが、近所の金沢工大の学生さん。

就職して、東京へ行くことになった先輩にプレゼントしたいとのこと・・
く~、イイ話じゃないですか・・

 

そんなこともあって、今回は調子に乗ってたくさん買ってきました。

置時計なんて、今は千~2千円も出せ打アラーム付きのやつが買えます。

でも、こんな古い置時計に価値を感じる方はコレがいいんでしょうね・・

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作ろうと思っても作れない、時間が作ったこのサビこすれた感じ・・

見た目はオンボロ時計だけれど、時刻はクォーツだから正確なのよ、というギャップが工大生のメカニカルな性格を刺激したのかもしれません・・

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中身も付いて・・

今年も7千円!

いろいろあります。見に来てね!

古物三発2009年11月30日

よく、古物とアンティークはどう違うの?って訊かれます。

アンティークっていうのは100年以上前に作られたもので、美術工芸品に類するものなのだそうです。
今回ご紹介する古物は100年以上前に作られたものもありますが、あくまで〝古物〟です。
美術工芸品ではなく、人々の生活の中で道具として使われながら時を経たモノたちです。


ワタシはアンティークよりも古物が好きです。
その道具が使われていた時代や場所の〝音〟が聞こえてくるような、物語を話しかけてくるような、そんな古物を今日は三つご用意しました。


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一発目、拍子木です。

今でもあちこちの町会で夜回りやってますよね。
アレっていつ頃からやってたんでしょうね。
時代劇なんかでよく見るので、江戸時代からやってたんでしょうか・・

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これは「明治四拾壱年七月」って書いてありますから、えーと・・
今、平成21年だから21と、昭和は63年までだったから63、大正は15年までだったから15を足すと・・99!
少なくとも100年以上前に作られた拍子木です。

「光搭寺再建中」とか、「為記念梅嶋梓人贈之」という文字も書かれています。

持ってみるとズシリと重く、密度の高い木で作られているようです。
ウチのムスコに持たせたら「重っ!」って言ってました。

ワタシ、初めて知ったのですが、拍子木の側面は平面ではなくわずかに曲線が掛かっているのです。
カンカンと、あの独特の音色を出すためのものなんでしょうね。

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富山県下新川郡の住人、飯田豊治さんが梅島梓人さんに送ったもののようです。

下新川郡っていったら入善や朝日町のあたりですよね。
そのあたりの町内会の皆さん、夜回りにこの100年前の拍子木を使ってみませんか?

高いんだろうなあって?
新調するより安いかもしれませんぞ。


100年前の拍子木、つばきや価格・・4300円!


二発目はコレ。
なんだと思いますか?

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提灯箱です。
家の戸外に提灯を入れて保管しておくための箱です。

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この提灯箱の持ち主は〝五代目尾間孫二〟さん。
なんの五代目なんでしょうねえ・・気になります。

 

 

 



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反対側の側面には〝昭和弐拾八年拾壱月〟と記されています。
56年前に作られたものです。

写真のもの以外にも〝大正九年 越田興吉〟と言うのがあります。(2点のみ)

 

 

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箱の裏には釘かフック状のものに掛けられるように細工がしてあります。
上蓋は取り外せるようになっています。
サイズはW30×D12×H29cm。

コレは私たちの生活の中で使えそうなサイズ、カタチです。

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〝大正九年〟のほうには提灯とマッチが入ってました。

気になるお値段は・・

3800円!(どちらも)

 

 

さて、最後はコレ。

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記憶の良い方は覚えていらっしゃるかもしれませんが、以前漆塗りの「二の膳」を探してきてご紹介しました。(「漆塗りの膳と椀」)
そのときの椀はとても状態が良かったのですが、膳は亀裂が入っていました。

お客様にも「割れが無ければねぇ・・」と残念がられたものでした。
んで、今回は膳だけのやつを見つけてきました!
それもとっても状態がよい!!

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寸法はW30×D30×H8cm。

表は朱、裏は黒漆です。

一客 1300円!

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以前の「二の膳」のように箱に年代は記されていませんが、少なくとも昭和31年までは使われていたようです。

 

 

 

 

どうですか?

拍子木を贈った下新川住人の「飯田豊治」さんと、贈られた「梅島梓人」さんはどんな関係だったのか、ちょっと想像してみませんか?

「五代目尾間孫二」さんの提灯箱が作られたのは昭和28年、ワタシの生まれる6年前です。
そんな最近まで(?)提灯って使われていたんですね。
下新川の夜道を歩く尾間孫二さんの白い息が見えてきそうじゃありませんか・・

そして、朱塗りの漆膳。
こんな膳を使うのは法事や祝いの席でしょうから、参加した人々もハレの日の気持ちで膳の前に座ったに違いありません。
宴のざわめきが聞こえてきそうではないですか・・・

ケーキサーバー2009年09月25日

骨董市場ってのは、小さな店がたくさん集まってるんですが、それぞれの店は自分の得意分野を持ってるみたいで、いつも同じようなものを扱っているのです。

たとえばガラスのビンやグラス系のものを扱っているところ、使い古しの布ばかり売っている店。

古い秤(はかり)や、その秤に使う分銅、昔使われていた炭を入れて使うアイロンを売っている店はその3つしか扱わず、いつ行っても商品アイテムは3つだけ(数はたくさんあるんですが・・)。

 

そういった店の中に食器を中心に扱う店があります。
食器といっても、縁が欠けたような皿なんかばっかりであんまり食指を動かされるものはないのですが、時々カトラリーのよさげなのが出てくることもあります。

そこで見つけたのがこのケーキサーバー・・

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ホールのケーキを放射状にカットしたものを、サーブするときに使うものです。

カトラリー類っていうとスプーンやフォーク、お玉が多いのですがこのケーキサーバーは珍しい・・

 

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ケーキを載せる部分には5弁の花の模様が彫られています。

材質は何なんでしょうか・・
真鍮にしては白いし、値段からして銀って事も無いと思います。

 


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持ち手の裏側にはメーカー名と思われる刻印が施されています。

 

経年のため、黒ずみが出ています。
こんな感じを〝いぶし銀〟というんでしょうね(銀じゃないと思いますが・・)。

 

 

個人的に甘いものがダメなワタシは、こんなケーキサーバーでケーキを頂く、なんてことはまずほとんど無いと思いますが、「姿」は好きです。

 

2千円

デスクライト2009年07月27日

ソロの骨董市で見つけた古いデスクランプ。

塗装の剥げ方や、シェードの凸凹具合が〝時〟を感じさせてくれます。


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この、一見ガラクタのようなランプシェード、実はありそうでなかなか無いのです。

その理由は材質。

近年作られたものはどこかに合成樹脂(プラスティック)の部品が使われているのですが、古いものはオール金属。

素材が金属でないと、この〝古物感〟が出ないのです。


オー、見つけた見つけた。イイ感じのガラクタ具合です。

しかし、このままでは売り物になりません。
だって、ソケット内部は錆びてるし、電気のコードはボロボロです。

そこで、登場するのが駅西にある電気屋さん、「オールライト」さん。
12年前にこの商売を始めたころからのお付き合いです。
とてもキチンとした仕事をしてくれます。
本業はサワヤという電気工事業の会社なのですが、社長さんが自ら創作照明のコンテストに参加して優勝してしまうような〝ランプ〟にはちとうるさい会社です。

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スーパー電気屋さん「オールライト」さんが再生してくれました。

見た目は古いまま、完全に生き返りました!

 

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しかも、PSE法という最近施工された電気製品に関する法律に則って、1時間の通電負荷テストまでしてくれちゃってます。

シェードの内側には管理番号を記したシールが貼られていて、3年間(だったかな?)は、通電負荷テストの記録を保管しているそうです。

ここまできちんとした加工をしているところは、なかなかありません。
当然、通常の電気加工よりもコストがかかります。

だから、照明類はつばきやで最も〝儲からない〟商品なのです・・・

写真のデスクライト

7千円

蹄鉄留め2009年04月26日

私がこの商売を始めたのは平成9年の3月ですから、もう12年前のことです。

当時はアジア各国から輸入した雑貨や家具と〝ミリタリー〟を売ってました。
その頃はファッションとしてのミリタリーが流行ってたんです。
迷彩柄のパンツやカーキ色のコートなど今でもミリタリーっぽい衣料は健在ですが、当時、私の店で扱っていたものはヨーロッパの軍で実際に使われていたもの。
といっても、戦闘に使われていたものじゃなくて、訓練用だったり、事務服だったり、通信用のカバンだったりといったもの。USEDも新品もありました。

仕入先は静岡の輸入会社、M社。
浜松にあるその会社の倉庫までよく仕入れに行ったものですが、よくぞこんなものまで、というものが大きな倉庫に所狭しと積まれていました。

その後、自分で仕入れた(輸入した)物だけを販売する、というスタイルに変えていったので、M社との取引は無くなりましたが、先日ふと思い出し、10年ぶりにTELしました。
当時、担当していただいたSさんもご在籍。ヨカッタヨカッタ!

 

ココは面白い掘り出し物があるんですよ!!

たとえばコレ・・

箱入り

スイス軍が使っていた馬の蹄鉄を留める釘です。

こんなもんなにすんのー、と思うでしょ。

コレはアレですよ、壁や柱にコンコン打ちつけるとオシャレなフックになるんです。

玄関の壁にコンコンすればコート掛けや帽子掛け、脱衣所の柱にコンコンすればタオル掛けです。

1940年

 

スイス軍の倉庫から出てきたデッドストック。
未使用品ですが1940年製造(69年前!)です。

 

 

 

 

 

頭アップ

 

釘のヘッドの部分にはスイス軍の十字マークが刻印されています。

 

 

 

 

 

 

とりあえず100本仕入れたんですが、いずれ無くなっちゃうもんだしもうちょっと買っとこうかな・・

 

1本100円!

髭剃り2009年03月18日

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古びた真鍮の小箱。

サイズは小さなデジカメくらい。

箱の正面の小さなでっぱりを押すとふたが開き、これまた真鍮製のひげそりがせり上がってきます。

ところで、〝ひげそり〟といったら、オッサンくさいと言われました。
シェーバーと言うんだそうです。

ケッ!

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内側にはもともと紫のビロードが貼ってありましたが、ところどころ擦り切れて、色もはげていてちょっとみすぼらしい・・

ということで、ビロードを剥がし、黒のなめし革に替えました。

 

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持ち手のつまみを回すとヘッドの部分がはずれ、市販のカミソリの刃がセットできます。

わざわざ真鍮製の箱に入れられた髭剃り、旅行用品だったのでしょうか・・

6千円

 

 

ところでベストのことをチョッキという人、スプーンのことをサジという人、手ぇ挙げてー。

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